本を読みました。(行列とベクトルのはなし―線形代数の基礎 大村 平著)

1 本の概要

 この本は大学に入学した後、理系なら数学でまず最初に学ぶであろう行列についてわかりやすく解説された本である。最初は日常では数と呼ぶものから始まり解釈を広げていってベクトルにたどり着き、さらに解釈を広げて行列、行列式まで丁寧に解説する。1次変換が行列で簡単に表現できることを説明されていたり、2次行列、3次行列の行列式の定義で使われる数珠なぎのような計算方法がn次行列についてはどのように定義されているのか(4次以上は計算の仕方が違う(というよりは2次、3次が解の公式みたいに公式化されていただけなのだが))、どのようにn次行列を簡単な行列まで持ち込むのかが説明されており、またきちんと証明してくださる。詳細については本を読んでください。

2 感想

 行列については何も知らないときに読んだが、それでもある程度理解できるくらいわかりやすいものだった。今後大学で学ぶであろう行列式についても学べるのでお得だと思う。読者層は大学入学予定者から大学1年生あたりだろうか。授業が急に難しくなったり、解らなかったりしたとき、(先生に質問する以外の方法として)この本は悪くないだろう。高校生にも理解できる程度にはわかりやすく解説されてはいるから意欲のある人は読んでもよいかもしれない。

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